つれづれなるままに

~春雨の備忘録~

GROM(JC92)のタイヤ交換のお話

どうも春雨です。
だいぶ秋っぽくなって外での作業が快適になって参りました。

 さて、今回はタイヤ交換を行いました。私の車両には悪名高きVeeRubber製タイヤが装着されていたのですが、特に問題も無くそのまま乗っていました。この8月でグロムも1年になり、雨の日は乗っていませんが、ストップアンドゴーをする程度では普通に走れていました。ただ、ここ最近グロム仲間が増え、様々な人に会うたび早くタイヤを変えなさいというお告げがあり交換に至りました。タイヤの値上げ前の駆け込みといった理由もありますが。
(蛇足ですが、VeeRubberはタイの会社なので、タイのような年中気温の高い場所での使用を想定されているため、日本のように温度の変わる気候ではタイヤの本来の性能が発揮されず滑りやすくなるのかもしれません。また、タイだとバイクに2人乗りする機会が多くタイヤライフを延ばすためにゴムが硬めの設計になっているのかもしれません。一応、聞いた話ではJC92からはVeeRubberタイヤの性能も上がっているとのことですが、最近は日本の気温もアホほど高いので定かではないです。)

 で、肝心のタイヤ銘柄ですがダンロップのTT93GPにしました。グロム界隈では無難なやつです。訳あってグロムを通勤で使わなくなったし、Webikeにタイヤ在庫もあってポイントもいっぱいついててって思ったら考えるの面倒になってポチってました。ブリジストンのBT601SSとかも良いらしいですがお高めだしレース用なので…。例のごとく、URLは一番最後に入れておきます。

 後にも詳しく書きますが、タイヤ交換後の感想をざっくりと。

VeeRubber履いてて変えようか迷ってる人はさっさと変えるべし!!!!タイヤゴムの柔らかさが段違いでケツ痛がマシになる!!!!

 

ザクッと言いたいことは書いたので、以下から作業です。
流れとしては、
 ①アクスルシャフトを緩める
 ②ジャッキアップ
 ③車体からタイヤ・ホイールを外す
 ④タイヤ交換
 ⑤車体にタイヤ・ホイールをつける
 ⑥ウマから下ろす
 ⑦アクスルを規定トルクで締める

メンテナンススタンドというチートツールを持っていない限り、タイヤを手組する場合、①~⑦を前後に分けて2セット行ったほうが車体が安定しやすく安全に作業ができます。今回、私はタイヤチェンジャーというチートを使ったので1セットで行いました。なので、今回は前後一気に上げてタイヤ交換する説明になります。前後一括でのホイール外しは今回が初めてでメンテナンススタンドを持っていなかったため、まあまあ危険な上げ方をしています。真似する場合は自己責任でお願いします。てか、真似しないほうがいいです。

 

①アクスルシャフトを緩める
 アクスルを新車から一度も緩めていない限りスーパー鬼トルクで締まっているため、ジャッキアップした不安定な状態でアクスルを緩めるのは危険です。先に緩めておきましょう。ジャッキアップ中にタイヤが抜けるのも危ないので、ナットが外れるまで緩める必要はありません。

 

②ジャッキアップ
 自分はリアから上げました。両側のスイングアームにそれぞれパンタジャッキをかけて、左右同じ高さになるようにちょっとずつ上げて、ウマを入れてリアは完了です。フロントは2人で持ち上げてフロントフォークにブロックを噛ませました。今思えば、ハンドルあたりに脚立を置いて、ハンドルをラッシングベルト等で吊ればもっと簡単だったかなと思います。

あぶない(白目)

吊り方のイメージ

③車体からタイヤ・ホイールを外す
 簡単に言うとアクスルを抜くだけです。フロントは上げる高さが低いとフェンダーを外す必要があります。アクスルを抜くと、カラーやチェーン引き等が一緒に外れるので見失わないように注意しましょう。外す前にカラーの向きも確認しておくと組付けの時に迷いません。

 

④タイヤ交換
 今回はチートツール「タイヤチェンジャー」を使ったので割愛。交換工賃は知り合い価格というのもあり、かなり安かったです。タイヤの空気圧はフロント200kPa、リア250kPaで入れて貰いました。規定空気圧は前後ともに200kPaですのでお間違いなきよう。スイングアームのところにステッカーが貼ってあります。

 

⑤車体にタイヤ・ホイールをつける
 戻す作業前にちょこっとひと手間。これを書きたいがために記事にしたまであります。何かというと、アクスル周辺部品のグリスアップと普段できないところの清掃など。この辺を好きにできるのがDIYの醍醐味だと思います。

外した直後(左)と磨いた後(右)のアクスル

 まずは、アクスル周辺のグリスアップですが、見てください。リアのアクスルです(白目)。メッキが死んでサビが出てます。新車1年でコレです。グロムはグリス少なめどころかほぼないとは噂では聞いていましたが、ここまで進行しているとは想定外でした。手遅れになる前に皆さんもグリスアップしておきましょう。自分は、綿棒も使ってカラーなどの内側にも塗りつけておきました。ちなみに、ピボットシャフトも同じような状況らしいので時間を見つけてグリスアップしたいですね。

今回は家にあったウレアグリスを使いました

 次は、普段はタイヤがあって洗車が出来ない部分の掃除です。スイングアームのやフェンダーの裏側などをワックスを使って綺麗にしておきました。この時にブレーキ周りも触ったのですが、長くなりすぎるのでコレは別記事にしようと思います。
 で、各所のグリスアップが終わり次第戻すのですが、カラーが取れないようにしながら、アクスルが通るようにタイヤを保持します。文字で説明すると簡単ですが、死ぬほど面倒です。頑張ってくださいとしか言いようがないです。一人作業の場合は、薄い板にタイヤを乗せて高さ調整をしたり、タイヤの下にジャッキを入れてちょっとずつ上げたりすればラクかと思います。ちなみに、カラーを落としてグリスにゴミが付いた場合はグリスアップから再スタートです。ゴミが付着したままだとシールが痛むので。コレが嫌ならウエス等を敷いておきましょう。
 アクスルを通してナットをある程度締めたら、チェーンの調整も忘れずにしておきましょう。

 

⑥ウマから下ろす&⑦アクスルを規定トルクで締める
 逆の順で下ろして、最後にアクスルシャフトを規定トルクで締めます。フロントが54N・m、リアが59N・mです。

 

流れとしては以上です。
作業中に確認しやすいように、必要そうな数値を改めてまとめておきます。

フロントタイヤサイズ:120/70-12 51L
リアタイヤサイズ:130/70-12 56L
前後タイヤ空気圧:200kPa(2.00kgf/cm2)
フロントアクスルシャフト締付トルク:54N・m
リアアクスルシャフト締付トルク:59N・m
チェーンのたるみ(振れ幅):35mm以内

 

 ひと通り作業を終えての感想ですが、かなり苦戦しましたね。特にジャッキアップと前後タイヤの組戻しは面倒でした。次にやる時までには前後のメンテナンススタンドを用意しようと思いました。作業効率的にも安全的にも…。
 タイヤの感想としては、冒頭に書いた通りこんなにも違うのかと笑ってしまう程でした。ゴムがVeeRubberと比べるとかなり柔らかく、クッションとしての役割を果たしてくれています。VeeRubberだと気になっていた路面のちょっとしたギャップがTT93GPだと気にならなくなり、お尻へのダメージがかなり軽減されます。大袈裟かもしれませんが、VeeRubberだとタイヤが硬すぎてあらゆる段差の衝撃が直に体に来ていてサスペンションの動きを感じるどころではなかったのですが、TT93GPに変えてからはサスがきちんと動いてるのが感じられるようになりました。まだ、タイヤ慣らしが終わりきってないため、倒し込みやグリップ力に関しては今のところ何とも言えませんね。ただ、グリップ力は格段に違う気がします。というのも、砂利や砂が巻き上げられてフェンダーに当たる音がするようになったからです。と、ファーストインプレッションとしてはこんな感じです。もっと早く変えておけばよかった…。迷ってる人は変えましょう。グロム乗りの皆さんがTT93GPにしている理由がわかります。オススメです。
 ではでは。

 

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